HIRAOKA FARM
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カート
〜龍麿じいちゃん、みかん畑を買う〜
1955年 31歳。淡路島の洲本市で、荒れたみかん畑を買う。 年々減り続ける漁の水揚げに、いままでとは違うものを感じた。いつか魚がとれなくなる、いなくなる日がくるのではないか?そう思った。漁師は百姓とはケタの違う金額を集中して稼げる、自分の能力を試せるおもしろい仕事だったが、陸に上がることを決意する。 なぜ百姓を選んだのかというと、『誰にもなにも言われない、言いたいことを言える自由があるから』
みかんをつくりはじめたが、まともに収穫できるまでには5年かかる。 荒れた土地で、素人の入植、多くの知人から『やめたほうがいい』と心配される。 土地購入の借金を返しながら、いちじくを育て、出荷したり、ブタや鶏を飼い、漁と煮干、イリコ生産も同時並行で続け、生活をなんとかつなげた。
みかんのほかに、もうひとつ柱になるものはない か?と探してであったのが植木。 さまざまな本を取り寄せ、実際に見に行き、独学で 学び、実験する日々。技術を磨けば磨くほど伸び、 芸術性も要求される世界というのが魅力だった。 同時に盆栽もはじめる。
4人で始めた平岡農園に、2人のお嫁さんがきてくれ、家族がふえました。